俺様には甘いイチゴを。




放課後、いつもに増して不機嫌な紫音と下駄箱で合流した。


い、言わなきゃだよね⁉︎


「しっ、紫音‼︎あたし…そのっ…体育館裏行って来ます‼︎」

「自販機でも行くのか?」

「そうそう‼︎自販機の方に用事があって……」

「ふーん。じゃ、俺も着いてく」


マズイ…‼︎


ここは正直に言うしかないですね……。


「どしたの?行かねーの?」

「…実は、見ず知らずの男の子から手紙付きの逆チョコを貰いまして…」

「それで呼び出し受けたから素直に行くんだ?」

「だって…」

「だってじゃねーよ。お前の彼氏は俺だろ?わざわざ他の男んとこ行く必要ねぇじゃん」


顔が…キレてます…。


普段は見る事のない冷たい視線で見下ろされる。


怖い……。


「ごめんなさい…。ちゃんと断るから行かせて下さい…」


視線を逸らされて不機嫌な顔のまま、下駄箱に寄り掛かった。


何も言ってくれない……。


けど、行って良いのかな…?


ええい‼︎


もう行きますからぁ‼︎