俺様には甘いイチゴを。




家族連れやカップルが目立つ遊園地内。


大きな目でアトラクションを見上げる一花が楽しそうで何より。


「紫音、あたしあれ乗りたい‼︎」

「マジで言ってんの…?」

「マジですっ‼︎」


見上げた先には、絶叫が飛び交うジェットコースター。


しかも、この遊園地イチ押しのやつ。


最初からエグイの選ぶとかバカ⁉︎


だけど、ジェットコースターを見上げる顔は超笑顔。


「あたし、ジェットコースター乗った事ないの……」

「これ、この遊園地ん中で一番早いんだって」

「でもすっごい楽しそうでしょ⁉︎」

「いや、お前泣きそうだな」

「泣かないよ〜」



ヘラヘラ笑う一花と、いざ乗ったジェットコースター。


もう早過ぎてわけわからん……。


慰めてやんないと…なんて思って横を見てびっくり。


「あははっ‼︎ジェットコースターって楽しいね‼︎大好き〜‼︎」


髪がぐちゃぐちゃになりながら大爆笑。


思ったより弱虫じゃなかった⁉︎