撮影中はドキドキしっぱなし……。
さりげなく腰に回された手とか、キス寸前の距離感とか…。
心音が激しくなるばかりです‼︎
「…ねぇ、紫音…?」
「なんだよ」
「は、恥ずかしい…」
「撮影なんだから文句言うな…」
真面目な事言いつつ、更にぐっと距離を縮められる。
なんだか、あたしばかり紫音のこと好きみたいです……。
撮影が終わったのはもう夜で。
紫音パパが手配してくれた車に乗り、夜道を走る。
街中のイルミネーションがすごくキレイ……。
「一花って、イルミネーションとか夜景好きか?」
「うん‼︎好き‼︎見てて飽きないもん」
「それなら良かった」
「えっ?」
「最高の場所連れてってやる」
自信満々な笑顔で言う紫音。
夏にお邪魔した別荘かな⁉︎
「どこ行くの?」
「んー……秘密。着いてからのお楽しみってやつ」
「気になる〜…」
腕に抱きついてみても、意地悪な笑顔で返されるだけ。
その分、楽しみ倍増です‼︎

