土日の休み明けから、テスト返却が始まった。
学年順位、クラス順位、補習対象者もそれと同時に知らされる。
「紫音‼︎順位表見せろよー‼︎」
「どうせ大輝に勝ってるけど?」
「嫌味か‼︎うわ‼︎すっげ〜……学年5位じゃん‼︎まっ、うちの茉夏ちゃんに負けてますがね〜」
「え、マジ⁉︎茉夏‼︎お前、何位?」
「学年2位。授業で習ってる事しか出ないんだよ?簡単過ぎ」
返却中にも関わらず、ポーカーフェースで板チョコをかじる。
茉夏に負けるなんて意外だ……。
俺の一花だって、そこそこ出来てるはずだ。
数学手応えあるよ‼︎なんて、すげー自信持ってたし。
「一花。お前も普通に大丈夫だろ?」
「えっと〜……現代文は出来ました」
「まず順位表見せろよ」
「ヤダ‼︎ダメです‼︎変態さん‼︎」
順位表だけで過剰反応。
う、嘘だろ……。
チビ一花の手からすぐに奪った順位表に目を通した。
現代文を初めとする他の教科は全て50点前後。
ここで問題発生。