【一花side】
なんだか最近、変なのです…。
ほら、今日だって変だもん。
「帰るぞ。チビイチゴ」
「へっ?大輝君はいないの?」
「なに?俺だけじゃ不満?」
「ううん‼︎そんな事ないけど……」
放課後になると、龍崎君がわざわざ教室まで迎えに来てくれるのです。
そして、お家まで送ってくれるの‼︎
優しい……。
落ち葉をガサガサと踏む帰り道。
背の高い龍崎君の少し後ろを歩く。
「…おい、イチゴ」
「なんでしょう‼︎それから、一花です」
「お前、こっち」
グイッと腕を引っ張られ、龍崎君が車道側。
紳士です‼︎
「龍崎君、ありがとう」
「…気になってんだけどさ。なんで俺は龍崎君なの?」
「えっ?」
「大輝のことは、大輝君って呼ぶクセに」
「そう呼んで良いって言ってくれたから…」
拗ねた様に話す龍崎君が可愛いくて。
ちょっと笑っちゃう‼︎