【一花side】
楽しかった修学旅行の熱も冷めてきた今日この頃。
12月に突入し、寒さが本格化。
寒さ対策のため、お家から持って来たピンクの膝掛け。
なのに……あたしの膝ではなく、机に突っ伏して眠る紫音のお膝にあります。
休み時間、席を離れた数分で取られた〜‼︎
なんて、悔しい気持ちで受ける現代文の授業。
そんな授業の終わり、おばちゃん先生が思い付きで話した。
「皆さん‼︎2週間後は期末テストですよ‼︎しっかり勉強すること‼︎」
わ、忘れてたぁ〜‼︎
現代文ならまだ良いよ……。
他の教科もそこそこ出来ます。
厄介なのは数学。
「もうヤダぁ……」
「大丈夫よ。女は勉強しなくても、色気さえあれば生きていける」
「茉夏ちゃん…」
「あ、でも一花に色気ないね」
毒舌め〜‼︎
心にザクッと突き刺さり、放心状態のあたし。
こうなったら、お家でみっちり勉強してやる〜‼︎