自由行動終了時間、動物園を出た時に一花が寂しそうな表情を見せた。


いつもバカみたいに笑ってる一花。


だからこそ、こうゆう表情は苦手だ…。


「うさぎさん、バイバイだね…」

「動物園なんていつでも来れるだろ?」

「じゃあ……いつかデートで連れてってくれる?」

「気向いたらな」

「へへっ、約束ね‼︎」


小指を見せる一花に、俺の小指を絡めた。


いつか、なんて分からないけど約束。


お前の笑顔のためなら、なんだって出来そう。



「今度は2人で旅行したいなぁ〜」

「そうだな〜。モデルで稼いで旅行資金貯めるか」

「あたしも‼︎温泉とか行けたら最高だよね‼︎」

「一花と温泉入れたら、俺もう文句ねぇわ」

「ヤダよ〜‼︎だって、紫音は水掛けイジメてくるもん‼︎」


そんな小さいイジメ方しねーよ。


一花が天然で分かってないから良いや。


旅行資金貯めて、部屋に露天風呂付きの温泉泊まってやろう。



実際、俺は一花がいてくれれば場所にこだわりない。


たとえ修学旅行でも楽しめたし。


今度は2人で来れたら良いな。