思ったよりも遠く感じる道のり。
運動音痴で体力の無いあたしには、ちょっと疲れるかもー………。
「ね、大輝。疲れたから手繋いで?」
「おんぶしてあげよっか⁉︎」
「ヤダ。太腿撫で回すもん」
文句言いつつ、手を繋ぐ後ろの2人。
う、羨ましいよぉ〜‼︎
あたしも紫音と繋ぎたい……。
「一花。手、繋ぐ?」
「でも…さっきヤダって言ってた…」
「疲れてんじゃねーの?お前、チビだし心配になる」
「あ、ありがとうです…‼︎」
「日本語変になってるけど大丈夫か⁉︎」
嬉し過ぎて動揺中‼︎
まさか、同じ学校の人がたくさんいる前で繋いでくれるなんて…。
歩幅だって、あたしに合わせてくれるの。
嬉しくて疲れ飛んじゃうよ‼︎
「ほら、着いた。足大丈夫?」
「うん‼︎紫音が優しいから疲れてない‼︎大好き〜‼︎」
「じゃあ、お礼のキスでもしてくれ」
「む、無理です……」
困るあたしを見て大爆笑。
やっぱり意地悪〜‼︎

