【一花side】



まだまだ残暑も残る中、制服移行期間のため長袖ブラウスに腕を通した。


ブレザー暑いよぉ〜……。


だけど、今日はこんな事でテンション下がりません‼︎


部屋のカレンダーの日付けに印したハートマーク。



早い事に、紫音とお付き合いして1年が経ちました‼︎


最初は怖いイメージしかなかったけど………



「紫音‼︎おはよっ‼︎」

「ん、おはよ」


金髪の頭を掻きながら気だるそうに挨拶する彼。


そんな姿もカッコ良くて大好き‼︎


あたしのたった1人の王子様です‼︎


右隣の席に着いた紫音に早速質問。


「…何ニヤニヤしてんだよ…」

「ふふっ‼︎今日は何の日でしょう⁉︎」

「今日?誰かの誕生日か?」

「違うよ〜‼︎ヒント‼︎あたし達に関係してますっ」


頬杖をつきながら目が空を仰ぐ。


えっ……う、嘘でしょ…⁉︎


「わりぃ、分かんねぇや」

「………紫音のバカ〜‼︎変態‼︎大嫌いだよぉ〜‼︎」

「朝から騒ぐなって…。耳いてぇ」


もう知らないからっ‼︎


あたしは心が痛い……。