俺様には甘いイチゴを。




体を揺すられて目が覚めた。


大好きな人の香水の匂い……。


幸せだぁ〜……。


「ったく、早く起きろ‼︎チビイチゴ‼︎食うぞコラ‼︎」

「ひゃぁっ⁉︎ご、ごめんなさい〜‼︎」

「着いた。気に入ってくれると良いんだけど…」


照れくさそうに話す紫音に差し伸ばされた手。


握り返し車を降りたあたしは、ハッと息をのんだ。



目の前に広がるのは、オレンジ色に輝く海‼︎


どうしよう……。


キレイ過ぎてなんか泣きそう…。


「ここ、俺が1番好きな場所。こっちに住んでた時、嫌な事あったら絶対来てた」

「そう、なんだ…。すごくキレイ…」

「ははっ‼︎一花は泣き虫だな〜。俺、お前の笑顔好きなのに」

「だってぇ〜…サプライズとかズルイよぉ〜‼︎」


泣きじゃくるあたしを抱きしめ、優しく涙を拭ってくれる指。


もっと好きになる……。



「俺が大好きな場所で大好きなヤツと過ごしたい。それだけだ」


顔を上げた瞬間に重なった唇。


あたし幸せだよ……。


やっぱり紫音は王子様だ…。