「きゃぁぁぁあっ!!!!」
激しい痛みが身体中を襲う。
私の魔力と、ゼロの呪いの魔力が、体の中で激しくぶつかり合っている。
い……息が出来ない!
「フィオネ!!」
「フィオネさん!!」
魔法使いたちが私を呼ぶ声が聞こえる。
しかし、想像を絶する苦しみに声が出ない。
「フィオネ、頑張れ!」
「フィオネちゃん!しっかり気を持って」
ゼロと、ジンの声が聞こえた。
ぱぁっ!と私の体が輝きだす。
その瞬間、今までの記憶が、
ざぁーっ!と頭の中に流れ込んできた。
この町であったことも、都市の時のことも
ゼロとの今までの旅のことも
ジェノバと出会った日のことも……
え……何これ、走馬灯………?
その時、ガクン!と体の力が抜けて、
私は地面に倒れこんだ。
そして、私の意識は、ゆっくりと遠のいていった………。
*第5章・完*