私も、椅子に腰掛ける。




私は、本当に聞いてもいいものか、迷っていたが


せっかくラグナと話ができるチャンスだ。





私はゆっくり息を吸って、尋ねた。






「あの…ゼロは、ダリシーンへの復讐のために、旅をし始めたの?」






私の言葉に、ラグナは真剣な顔をして
考え込む。




そして、ぽつり、と少し寂しそうな顔をして口を開いた。





「…私も、ゼロになにも言われずに旅に発たれた立場だから、詳しい事情はわからないけど。


復讐というよりも、元の体に戻りたいんじゃないかしら?」







私は、それを聞いて
はっ、とした。





確かに、ゼロは、最近では言わなくなったが

以前は私の前で“早く戻りたい”と言っていた




やっぱり、それが原因なのかな……。






「ゼロ…元に戻る方法を知ってるみたいなんだけど、全然教えてくれないの。」