そう声をかけると。

「あ、あの……島原を探していまして…」

島原?あの、花町の……

「島原か。そこの角を曲がってまっすぐいけば大門だ。」

迷われても困るし案内してやるか。

「おい」

「ありがとうございました!!」

え。

そういって女は走り去っていった。


「はぁ。まぁ、何事もなかったしそろそろ帰るかぁ」

………………………………気配を感じる。