「どう?思い出せた?」


「我が名に答えよ」

意識を集中させて手のひらをのせる。

「闇を割く剣となれ!」

手のひらでなぞっていった部分から赤い花弁が出てきて、たちまち刀に変化した。

「で、できました...」

「なんだそれは、まやかしか?おまえ、いつのまにそんなに力をいれてやがった」

「すごいね。僕にでもわかるよ、その刀からものすごい力を放出してるって」


「戻し方が・・・わかりません」

「なぁに?まったく。お鶴の娘ったらー、」


ん?どこから声が?


「刀よ。か、た、な!私は、お鶴の相棒よ!棒なだけにね!」


...なんですかこれは!!!?
刀が喋ってる!


「ひ、土方さん...泣」

「いや、俺に泣きつかれてもな...」

「あはっびっくりしてる!私はね紅歌!」

紅歌?それは...名前だよね、

「鶴葉が呼び出したんだね!私ずっと待ってたよ。何が起こったかはなんとなくわかる。」


「わかるの?紅歌さん...?」

一応敬語的なものを使ってみる。

「敬語もいらないしさんも付けないで!」

「いいの?」

「鶴葉ちゃん、こんなのもできるようになったんだね...僕尊敬するよ...」