ドクンドクン。
鼓動がうるさい。

新撰組の人に会うだけ。そう、会って舞を披露するだけ。

わかってもらえなかったら自分から言えばいい。


「失礼いたします。舞子が具合が悪いので代わりに来ました」


「おぅ、入りな」

ん?どっかで聞いた声だな。


「失礼いたします」



すーっと襖を開けると…


「!!?」

「さっきの!先程はありがうございました!」


そこには男の人が2人
先程道を教えてくれた人もいた。



「鶴葉ちゃんだー!やっぱそうだよ!」

…へ?


「わ、私の事…って、総司?」

「覚えててくれたんだね。ありがとう。んで、こっちの仏頂面だれだかわかる?」

仏頂面って、さっき道を教えてくれた髪の長い…


「ひ、土方さ、ん…」

「おう。やっぱ鶴葉だったんだな。」

さっきのは土方さんだったのか…

まったく気づかなかった…

「なんでここに?お鶴さんと万さんは?」

総司…そこには突っ込まないで…

「そうだ。こんな所に来てなにしてんだ?」