冷たい舌

「僕がこんなこと言うのも、あれですけど。

 自分に正直になった方がいいと思いますよ、透子さん。

 でないと後悔する。

 僕は……後悔はしてるけど、それは違う種類の後悔で、舞と恋したことに後悔はしてないんです。

 そして、それは舞もそうだと思う。

 ほんっと、貴方の前でこんな話するの厭なんですけど。

 それを押して言ってるんだから、ちゃんと聞いてくださいよ?」
と春日は心底厭そうに言った。

「僕は貴女に後悔なんかして欲しくない。

 和尚くんが他の人と結婚しちゃったりしたら、どうするんですか。

 それでも、貴女は龍神様の巫女であり続けることに、誇りを持てますか?」

 透子は膝の上の手を強く握りしめる。

 或る種、同じ痛みを抱える春日の言葉は、真実を突いていて、透子の胸を締めつけた。