冷たい舌

「お前がはっきり透子に言えばいいんじゃないか。今更、何を隠す―」

「それは……卑怯だ」

 余計なところで心の奇麗な、孫同然の男を見遣り、公人は、わざと鼻で笑った。

「ま、どっちにしても、お前がそんな調子じゃ、百年経っても、透子とは結婚できまいよ」

 そう言い捨てて、さっさと行こうとすると、
「むかつく爺だな~っ。
 貸せっ、それっ」
 ダンボールを奪い、和尚は大股に神殿へと向かって歩き出す。

「すかしてるように見えても、まだまだ子どもよのう」

 そんな和尚に、幾ばくかの安堵を覚えながら―