冷たい舌

 透子? と優しく問うと同時に、透子は胸にしがみついてきた。

「透子……?」

 どうしていいかわからずに、つい、手を離した和尚だったが、黒髪の這う、艶かしいほど白い肩が震えるのを見て、そっとそこに触れる。

 透子はまるで、お互いの体温を移そうとでもするように、身体を寄せてきた。

 やわらかい透子の吐息が服の間を縫うように、言葉とともに滑り込んできた。

「和尚……抱いて」

 透子は和尚の胸に顔を寄せる。

 透子は強く強く和尚の腕を握り締める。まるで何かに迷うように。

 和尚は透子の滑らかな背に手を回し、抱きしめる。

「……いいのか?」

 透子は和尚の胸に顔を埋めたまま、しばらく考えていた。