冷たい舌

「しっ、しーっ。みんな起きるじゃないの」

 忠尚は慌てて口許を押さえた。
 透子は中に入ると手招きをする。

「大丈夫だよ。和尚が見張ってたから。ほら、早く」

「和尚が……?」

 忠尚がそのとき、とても不快な顔をしたことに、透子は気づくことはなかった。