冷たい舌

 和尚ーっ! と義隆と忠尚の怒号が龍也の声に被さった。

 振り向くと、潤子も大河も固まったままだ。

「おおお、お母さん、お父さん、あのっ、私、和尚とは別にっ」

「まあまあ、透子。ああして和尚も言っとることじゃし、此処はひとつ、和尚が養子に来てこの神社を継ぐってことでどうじゃ?」

 振り返り、公人は、にたりと笑う。

「お祖父ちゃん~っ!?」

 くそっ、嵌められたっ!

 どうも公人は透子が出て行くのに気づいていて、見逃したらしかった。

 最初から、こうする計画だったに違いない。

 透子は巫女にあるまじき罵りの言葉を上げながら、和尚に引きずって行かれた。