冷たい舌

 透子は黒い山の上にある夕陽の残滓を指さして言った。

「何処が間に合ってんのよ」
「まだ、明るいだろ?」

「今、薄暗いって言ったの、あんたでしょ? 私、グリーンティ」
「じゃあ、俺はクッキー&クリーム」

「ちょっと待て、お前等! なんの話だっ」
 叫び出す忠尚に、口を揃えて言った。

「夕食の後でいいから」

「いつアイスを賭けたんだ! しかも、和尚っ、なんでお前まで参加してるんだっ!」

 叫ぶ忠尚の肩を掴み、お前もたまには参拝しろと強引に座らせる。

 忠尚はぶつくさ言いながらも、おとなしく手を叩いた。

 相変わらず単純な忠尚に、透子と二人、顔を見合わせ、笑う。