「なんだよ? てか、やっぱ、唯の家、一回戻るか? その、お母さんとか、お父さんとかの、大切な思い出とか、あるんだろ?」 どきっとした。 確かにある。 私が、中学生になってすぐに亡くなった父。 中学生の入学式で、家族で、最後の写真を撮った、あれを、 どうしても持ってきたかったけど、 あの時は、それどころじゃなかった。 私は、静かに頷いた。