窓が割れる音がした。


…え?

思わずその方を見ると同時に、倉庫を開けようとする音が響いた。

とっさに私は、玲さんの服の裾をつかんだ。


「大丈夫、唯は、二階で隠れてて?」

と、笑って、私の背中を押した玲さん。

私は、自分の首元の、ずっとつけていた、

亜子からの誕生日の、

銀のハートのネックレスを、玲さんにつけた。

お守り。


お願いだから、生きて。