「ふっ..甘い」


瑠奈は、智也の唇にキスをした


クリームの香りがふわっと香る


「ねぇ..」


「ん?」


智也は少し首を傾げて笑いながら、瑠奈を見つめた





カチッ―





部屋の明かりが、静かに消える



「智也..抱いて?」


瑠奈は智也の首に手を回して、呟いた



気付かれないように、そっと涙を拭って..



智也は、軽々と瑠奈を抱き上げてベッドに寝かせた



大切なものを扱うように、優しく丁寧に..



いつもと違う瑠奈を、智也は何も言わずに抱き締めた



深く深いキス



何も考えられなくなるような..



無我夢中に、智也を求めた



全てを忘れたかった..



「ん..っ..」



この時、智也の気持ちを



「ともゃぁ..」



知ることができたなら..



「るなっ..好きだ」




瑠奈は―..




「ぁあっ..もっと..っ」



二人は何度も、激しく求めあう




忘れるために―




忘れないために―