卒業式前夜、またもや当然のように前夜祭



いつもと違うのは、みんなの空気だけ―



「もう、卒業か..」



誰かが呟いた言葉に、みんな顔をうつ向ける



「..もーっ!!明日も後夜祭やるんだから、湿っぽくなるのはその時にとっとこうよ!」



瑠奈の言葉にみんな顔を上げて、再び元気を取り戻した



本当は、みんなとの別れを瑠奈が一番寂しがってるかもしれない..





大切で大好きな仲間達―





寂しさを埋めるようにお酒を飲み、語り合った






そして、式当日―..




いつもより、丁寧に化粧をして髪を巻く



生徒手帳を胸ポケットに入れて、手をあてる





海斗、みててね―





ゆっくりとした足取りで通い慣れた道を歩く





今日で、最後..





様々な思い出を胸に



瑠奈は今日、中学を卒業する





色々あった三年間





気付けば、いつもみんなが支えてくれてた..





そんなみんなを最後に驚かせる、とっておきなことを用意してる





みんなへの感謝を伝えたい..