イジワル王子を拾いました。




そしてまたまた足音が聞こえた。


次は確実にこっちに来ている。

「慈侑くんはここにいてね!」

私は慈侑くんに隠れているように念をおし、カウンターに戻っていった。


ガラガラ


扉が開き入ってきたのは相楽くん。


「あ、姫野さん。ごめんね遅くなって。」

「ううん。大丈夫だよ。誰もいないしね。」


誰もいないという嘘をつくのが、相楽くんに申し訳ないけど。

それから他愛もない話をして、気付けば閉館時間。


「今日も誰も来なかったね。」

「だね。あ、私鍵返しておくよ。」

「悪いよ。俺が行くよ。」

「ううん!先生に呼ばれてるからついでにね。」

またまた嘘をついてしまった。
少し罪悪感を覚えながら、「ごめんね、ありがとう」と言いながら図書室を出る相楽くんを見送った。