「はぁ……………。」 小さな小さなため息は 俺しかいないこの厨房に響いた。 俺は桜空ちゃんが 高校生の時から知ってる。 テスト期間でしんどくても ここに来れば息抜きになるからって 頑張って来てた事とか、 桜空ちゃんが1ヶ月ぐらいかけて 考えた試作品のソーダ味マフィンが 夏の期間限定メニューに 追加された事。