鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「じゃあお付き合いしてるのね?
そうなのね?!」

「……ま、まぁ……」

前のめりな家族に囲まれて、目をそらしながらそんなこと言う日が来るとは。
もう、顔が火照って仕方ない。

「いいなぁ、立花可愛いもんなぁ!
俺の学年にも、先輩たちも狙ってる人沢山いたのに!
よりによってお前かよ!」

「うっさいなぁ、俺以外にあいつの相手が務まるかっ!」

なんでお前に文句言われなきゃいけないんだ?!
と、うっかり兄貴に返した言葉に、両親が反応した。

「あいつっ?!
わぁ、いいわねぇ、青春って感じねぇ!」

「こら優斗、お付き合いしているお嬢さんを、あいつと呼ぶのは失礼だぞ?」

あぁ、もう……。
頭を抑えて目を閉じる。
意味がわからん。
これは何か? 罰ゲームか?