流れ星に4回目の願いを呟く時。

「しかし、諦めかけた時に、奇跡のような自然現象は起こるものである。


 海は静まりかえり、茜色が群青へと混ざろうとしているその時、海から見上げた空に、一筋の光がシュッと流れた。


 流れ星は鈍色に染まる水平線の彼方へと伸び、海をふたつに分けて、それは遠い遠い空へと繋がっているようだった。


 カケルが好き。

 カケルが好き。 

 カケルが好き。


 そう呟くと、流れ星は遠い空の向こう側に迫る夜の闇へと消えた。


『驚いた。本当に会えたな、山崎。いや、ホタル。やっと願いが叶った。』


 振り返ると、薄暗い砂浜の上に誰かの影がくっきりと浮かび上がった。そしてゆっくりとそれは私の方へやって来て、愛おしい香りが私を温かく包んだ。


『うん。私は、カケルが好き。』
 

 流れ星に4回目の願いを呟く時、やっと私たちの願いは叶った。




          (完) 」