流れ星に4回目の願いを呟く時。

「え、それ、マジですか。」


 私の友人の中にはそのお化けという存在と友好関係を築きたいと願う部類の人間もいたが、彼女も今では改心して、立派に主婦として夫の留守を守っている。


「いやいや、いないよ。嘘だよ。またまた、山崎先輩は真顔で冗談言うんだから。」


 いや、実際に友達になれたと豪語していた人間も知っているが、彼女は大学在学中に学生起業をして、その後上手く行かずに、借金を抱え神隠しにあった。


 なんとも世知辛い世の中である。


「じゃあ私終わったから、お疲れさま。取り憑かれないように頑張ってね。」



なんとも世知辛い、世の中である。


誰かが夏の虫の名前を泣き叫ぶ声が廊下に響くのを聞きながら、私はくすくすと笑みを浮かべて、バス停へ向かった。