流れ星に4回目の願いを呟く時。

「山崎先輩は彼氏とかいるんですか。」


 新年度が始まってまだバタバタ感が残る月曜日の夕方、職員室に残るのは新人でなかなか仕事が片付かない響子と、英語保育のプログラム作成に頭を抱える私の2人だけだった。


 事務員さんの数が少ない保育園は、保育士自らが書類作業や事務作業を行うことが多い。


 最初の頃はそれだけでも憂鬱なものだ。


「くだらないこと言わずに、早くやった方が良いわよ。ここ、夜になったら幽霊出るから。」


 お化けを極端に怖がる女の子というのは、世の男性には魅力的なのだろうか。


 実は昔から、私はあまりそういう存在には恐怖を感じない部類の人間で、よく遊園地のお化け屋敷などに行っても楽しめない、実に詰まらない人間だったりする。


 どちらかと言えば、ミラーハウスとかマイナス25℃の世界などの中にもし閉じ込められたら、と思う方が恐ろしい。



 しかし、響子はそのお化けを極端に怖がる女の子だった。