流れ星に4回目の願いを呟く時。

 こういうルールが制定される場合、大抵は勢力の強い女子グループが考案したもので、結局は自分以外のものにカケルを盗られたくないという、浅ましくも醜い執念が裏にあるもの。


 私はといえば、山の天気のように毎日友達が変わるお調子者で、バスケ部のムードメーカー的なお馬鹿な存在。と言えば聞こえは良いかもしれないが、結局のところ、試合には出れらない、元気だけが取り柄の応援部隊の一員だった。


 ただ、そのお陰か、ドロドロとした女子の派閥闘争に巻き込まれることは少なかった。カケルと一度も同じクラスになっていなかったことが、その理由の一因かもしれない。


 私が初めてその女子達の醜い洗礼を受けたのは、3年生になって間もない梅雨の時期だった。理由は他にも幾つかあったのかもしれないが、おそらく、カケル絡みに違いない。


 3年の春。私は初めてカケルと同じクラスになった。