しかし、私はその散っていく桜を眺めるのが惜しいと思っていたし、切なく感じていた。
その桜を眺めるているだけの私を友人たちは奇妙がっていたが、あまり気にはならなかった。
皆が恋とか愛とか、そんな枯れやすいものに夢中になる中、私の心はある授業に夢中だった。
金曜五限の近現代文学の授業はいつも人が疎らだった。広い教室に、教壇に立つ先生が作家たちの偉大さを長々と語る声だけが響き、それを聞く物好きの生徒たちがぽつんぽつんと座っているだけの不人気な授業だったが、何故だかそれを私は心地よく感じていた。
ひとりで黒板をみつめ、ゴツゴツとした硬く冷たい椅子の感触の上で行われる講義。これを求めて大学生になったという気持ちを、どこか優越感のような感情と重ねていたのだ。
その詰まらない講義をマサヒロも受けていた。
その桜を眺めるているだけの私を友人たちは奇妙がっていたが、あまり気にはならなかった。
皆が恋とか愛とか、そんな枯れやすいものに夢中になる中、私の心はある授業に夢中だった。
金曜五限の近現代文学の授業はいつも人が疎らだった。広い教室に、教壇に立つ先生が作家たちの偉大さを長々と語る声だけが響き、それを聞く物好きの生徒たちがぽつんぽつんと座っているだけの不人気な授業だったが、何故だかそれを私は心地よく感じていた。
ひとりで黒板をみつめ、ゴツゴツとした硬く冷たい椅子の感触の上で行われる講義。これを求めて大学生になったという気持ちを、どこか優越感のような感情と重ねていたのだ。
その詰まらない講義をマサヒロも受けていた。



