流れ星に４回目の願いを呟く時。

「同窓会でしょ。行けば良いじゃない。」


　クリスマス会の準備で、園内はいつになく忙しない。いつもは優しい顔の先生方も、その忙しさに顔を顰めてしまうものだ。特に人形劇を計画していた由美子の笑顔をしばらく見ていない。


　同窓会。日程的にも厳しいし、先週既に行けない的な返事を出したのだけど、心の中の何処かに、未だ何かが少し引っかかっていた。


「何よ。行けない理由でもあるの。」


　自分から相談しておいて、「いや、」と、曖昧な返事しか出来なかった。朝からどよーんとしたままの出勤だったが、昼休みにでもなれば忙しさに吹っ切れると思っていた。


　しかし、昼休みが終わり、午後のお昼寝の時間になっても、なかなか気持ちは晴れなかった。


　本当は行きたいという気持ちもあるのだろう。中学時代に置いてきてしまった心の蟠りを、解消出来るチャンスかもしれなかったからだ。