先生に、あげる。
恋愛(ピュア)
0
星野 雛子/著
- 作品番号
- 1269041
- 最終更新
- 2015/11/02
- 総文字数
- 19,172
- ページ数
- 149ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 18,047
- いいね数
- 0
僕が恋に落ちたのは、初恋の相手にそっくりな、僕のクラスの生徒。
あたしが恋に落ちたのは、何かパッとしない担任の先生。
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
「先生、好きな人いんの?」
「いても、君には関係ないよ。」
「ね、先生の好きな人って、あたし?」
「いいから、早くこの問題解いて。」
決して交わることのない二つの線。
決して交わってはいけない二つの線。
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
その線が出会い、重なった時。
「ね、先生って欲しいものあるの?」
「君…。」
「えっ。…。」
「…のカバンについてるこのキーホルダー。」
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
線はいじわるに、複雑に、絡み合う。
「僕は、愚か者だ。君といながら、君に、違う女性を重ねてる。」
「それでもいいよ。先生。」
「…。」
「今日は、あたしのことその人の名前で呼んで?」
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
どんなに辛くても、
「あたし、多分先生といたら、もっとダメ人間になっちゃうよ。甘えちゃうから。」
二人は、また線が交わる未来を望んだ。
「あの、この写真の女性をしりませんか?ずっと…探しているんです。」
「あたしも、待ってたよ。先生。」
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
切なくて、悲しくて、でも愛おしくて、ちょっと笑える、二人の物語。
ねぇ、全部。
先生に、あげる。
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