「余計な心配してごめんね、緋奈ちゃんが辛い思いしてなくてよかったよ。」
そんな、ごめんね、なんて謝らなくていいのに…。
向田くんはいつものかわいい表情とはまた違くて…なんだか、真剣な表情をしてあたしを見つめている。
頬に添えられた手は、暖かくて。
しだいにあたしの頬は熱くなっていった。
「あっ…うん…。」
気にしないで。ありがとう。って言いたいのに…頬に添えられた向田くんの手に意識が集中してしまって…恥ずかしくて上手く言葉が出ない。
向田くんの手は意外と大きくてごつごつとしていて、男の子って感じの手をしている。
あたしの手とは、全然違う…。
そう考えると、なんだかまた恥ずかしくなってしまい、さらに顔が熱くなった。



