「______黙ってろ。見つかるかもしんねぇだろ。」



鋭い目つきであたしを見下ろす冷静な男の子。


大きな目は鋭い視線で迫力があるけど、すごく整った美形さん。


そして、背も高い。


でも雰囲気は、一匹狼みたいな、あたしを寄せ付けないような感じで…少し怖いかも…。


しばらく口を塞がれそのまま黙って立ち尽くしていたら、大勢の男の子たちの声は聞こえなくなった。



「…もう、どっか行ったか。」



そう呟いた男の子は、ぱっとあたしを解放した。


そしてあたしとは特に目も合わそうとせず、その空き教室を出て行こうとしたので、あたしはそれを引きとめようとする。



「あっ、ま、待って!」



まだあたし、あなたにお礼言ってない!!