「りゅうせーい!!起きろー!!」 朝からルームメイトの長沢大貴に起こされる日課は、とても爽やかじゃない。 どちらかと言えば地獄に近い。 「んー…」 だから返事だって適当。 「遅刻するぞー」 「…」 「おーーーい」 俺はまだ寝ていたいのに、長沢は俺の布団を剥ぎ取りそれを許さない。 同時に寒さが伝わってくる。 4月だけどまだ外には少し雪が残っているし、北海道の春は寒い。 「…はぁ……」 俺はしぶしぶ制服に着替えを終えると、長沢と一緒に寮を後にした。