「未菜??」



あまりにも不安で、未菜の名前を呼ぶ。



すると未菜は口元を両手で抑えて笑い出した。



「ふふふっ、りゅーちゃん可愛いなぁーーー」



「えっ?はいっ??」



「突然私のこと大声で呼び止めるから何かと思ったよ!!」



未菜はくしゃっとした笑顔で、俺の大好きな笑顔で、笑い続ける。



「私、その気だったもん!今年もりゅーちゃんと花火大会に行くつもりだったんだよ!だけど、りゅーちゃん顔真っ赤にさせて誘ってくれて嬉しかったよ」



「...うわっ......」



超俺恥ずかしいじゃん!!!

しかも未菜は最初からその気だったとか!!!



「かーわいいーー!」



未菜は益々顔が赤くなる俺を揶揄い始めた。



「...未菜ずるい」



「よしよーし。ほら、拗ねないのー」



そう言いながら未菜は俺の髪をくしゃくしゃと撫でる。

普通これ、男子が女子にやるんじゃないの??



「拗ねてねーよ!!」



俺は仕返しに未菜の髪をわしゃわしゃと撫でた。



うん。これはただの照れ隠し。