おふたり日和 ―同期と秘密のルームシェア―

「ごめん、待たせたな」


待ち合わせ場所に指定したカフェで、アイスレモンティーを飲みながら待っていると、30分ほどでトラが姿を現した。


白いTシャツに濃紺のジャケットをはおり、深いグリーンのジーンズをはいている。

シンプルな服が逆にスタイルの良さを際立たせていて、はっと目をひくほど爽やかだ。


「わざわざありがとね、トラ。にしてもまあ、私服もカッコいいですこと」


からかうように言うと、トラが顔をしかめた。


「べつに普通の格好だろ」

「普通の服着てもカッコよく着こなせちゃうとこが、さすがラララの王子様だわー」


にやにやしながら言う私の頭を、トラがこつんと小突く。


「こら、うさ。この俺をからかうなんて、100年早いぞ」

「いったあ! はーい、ごめんなさーい。調子乗りましたー」

「分かればよろしい」


トラはにっと笑って、私の前に座った。


「俺もなんか飲んでっていい? 喉かわいた」

「どーぞ。はい、これがドリンクメニュー」

「おー、ありがと」


トラはちらりとメニューを見て、アイスコーヒーを頼んだ。


「で? これからどこ行く?」

「んー、せっかく街に出てきたから、秋物の服でも見たいなーって」

「おう、そうか」

「トラは? なんか行きたいとことかない?」

「そうだなあ………」