「うまかったぜ~。じゃあな、ロッタ」

オレはバイクにまたがった~。ロッタはゆらりとこちらを向いて、おぞましいゲシュタルト崩壊を起こしそうな顔で、こう言い残して、荷物を抱えて去っていった~。

「セルジュ。……パウルは許す。じゃが、わたくし以外のおなごが作った料理を食べたその時は、わたくしの命を賭けて呪うから、そう思え」

ま、待て~!!ロッタ以外の女の子の作った料理って、オレの行きつけのファーストフード店のお姉ちゃんが、機械的に作ってくれるハンバーガーも駄目なのか~!?

ロッタなら、呪いかねない~。それも、六寸釘とわら人形を使って、丑三つ時にやりそうだ~。そして、なんでパウルはいいんだよ~!?オレの貞操の危機を考えてくれよ(参照・セルジュの憂鬱1)~!。

空き地に、むなしくオレの叫びが響く~!今日の昼飯から、何を食べようか~……とりあえず、ロッタを怒らせないようにしよう~、とオレはやけくそになりながらバイクでアジトへ向かった~。

(了)