生神さまっ!

すぅっと、襖が開く音がしたと思ったら、冬斗の声がふってきた。




「なーにー?立ち聞きかよー。趣味悪いなー!」



「ついさっき来たばっかりだよ、俺は。

な?春乃」



「そのとーり!」




…急に賑やかになったな、私の部屋。



でも、良かった。



ちら、と夏樹を見てみると…目があう。



へら、と笑う夏樹に私も笑いかける…けど、引きつってるのは自分でも分かってる。




「…夏樹、お前は相変わらず…知りたがるな」



「…誰だってさ、知りたいものは知りたいでしょ?」



「っ、お前のは…!」



冬斗はそこまで言うと、自らを落ち着かせるように1度目を閉じ、息を吐いた。



すぐに再び目を開くと、



「…もう、いいだろ」



そう、夏樹を見据えて言ったんだ。




2人の取り巻く空気に置いてかれた感じ。



相変わらずなにを考えているか分からない笑顔を夏樹は浮かべて「そうだね」と言う。




「…そ、そんなことよりさー!

秋奈、おめでとう!似合ってるよー!」