生神さまっ!

なんだか、別の意味でネガティブになりそう。




「そんなことよりー!

春の玉の場所、それが問題でしょーが!」




「春乃の言う通りだね…今は彼女のことを忘れよう。


秋奈、言ってなかったと思うけど、俺らの敵であるスサノオは…決して1人じゃないんだよ」




…言われてません、はい。



そうなの…?



「私はてっきり、スサノオ1人が敵なのかと…」



「いくらアイツが強くても、季節の神だって相当強えし、俺らと束になればなんとかなるだろ?

アイツに簡単に手が出せなかったのは、アイツ含め…スサノオ一派が強いせいなんだよなー!」




相変わらずへらへら笑いながら夏樹が言う。



…夏樹は、なんだかこの件に関してはそんなに思い入れがなさそう、だなあ…



春乃と比べちゃえば、温度差みたいなものがある。



ま、なんだかんだ夏樹って心が読めないっていうか…なに考えてるかよく分からないところがあるし、心の奥底では春乃みたいの熱いのかもしれないけどさ…




「…で、春の玉の場所は?誰が持ってるの?」



「…春乃はさ、卑弥呼って知ってる?」



「卑弥呼?もちろん…そんなにバカじゃないよ、私!」




卑弥呼なんて、歴史の最初の方に習うものでしょ。



イマドキ小学生でも知ってる偉人だよ。



でもなんで、今…卑弥呼…?



「…え、待って…もしかして…」



「…はは」



その苦笑いはなんですか、冬斗。



私の考えが正しいってことですか。ねえそうなんですか。