生神さまっ!

ぶるる、と震えた体を抑えながら、星空に背を向ける。




そして、そっと…バルコニーの扉を開けようとした、その時。






「その願い…叶えよう」






凛とした、綺麗な声。



紛れもない。この声は。





「管理人…さん……?」




今確かに、管理人さんの声が…


けど…いない。


耳にすぅっと…確実に、絶対に届いた!



辺りを見渡しても、管理人さんの姿はおろか、声も聞こえない。




…幻聴?




一息ついて、星空にもう1度目を向ける。




…ん……?




「な…なんじゃ、ありゃ……」




飛び交う流星群に混じって…明らかに星じゃない光がこっちに近づいてきてる!



あ…もしかして、隕石!?



星って確か隕石みたいなものだよね…どうしよう、どうしよう!




ぎゅっ!…っと強く目を閉じる。





って

…あれ、なにも…来なくない?





「お迎えにあがりました、秋奈様」