生神さまっ!

襖をあけてくれた使用人の方々に合図され、私たちは少し前に進み、正座をした。

「…アマテラス様。突然このようなことになってしまい、申し訳ございません」

普段敬語もまともに使わない夏樹がそう告げた。

私は悟る。それほど、この人に突然会うということが、どれだけ普通ではないのかを。
そして普段私たちと朗らかに話すこの人が、どれだけの人なのかを。


「いいのですよ。
…冬斗が、見えませんね。そのことでしょうか」


夏樹が横目でちらり、と私を見た。
確かにこの問題は私のほうが詳しい。


「…アマテラス様。無礼を承知でたずねたいことがあります」

「なんでしょう」


普段と同じように優しい笑みを浮かべるアマテラス様。
私はその人の目をむきながら、口を開いた。


「…もしかして冬斗は、神ではないのではないでしょうか」


静寂が、訪れる。
アマテラス様の表情は、変わらない。

耐え切れず、思わず私は下を向く。


「…気づいて、しまったのですか」