生神さまっ!

オーナーの表情が、消える。


私に鋭くむけられた視線。きらめくナイフ。



思わず息を飲む。

…まずはここから出なきゃ。


でも、私1人だけで出るわけにはいかない。

彼も…彼らも、一緒に。



「…死ね、糞餓鬼があああああ!!!」



「秋奈、逃げろ!!」



「っ…!!」



ぎりぎりで動きだし、オーナーの攻撃を避ける。


あまり広くない屋上。追い詰められるまえに早くどうにかしなきゃ…



今冬斗が着けられている枷は…鍵で開くものかな。

鍵なら…目の前のコイツが持っているはず。




また向けられたナイフを避ける。もちろん私の体力がどんどん消えていく。


無意味に追いかけまわしたりしないで、私の逃げ道を確実に一つずつ消しているような感じがする。




「冬斗…その枷はどうやったら開くの!?」



「…あいつが、鍵を持ってる!」




やっぱり…か。

でも今その鍵があるとも限らないし、大の大人に私が勝てるわけでもない。



どうすれば…



「秋奈!!


なにか、鋭いものでいい!ナイフじゃなくても、そうゆうものを探して!」




…鋭いもの?


また来た攻撃を避け、一息つく。


…多分、屋上から降りるドアは閉まっている。



このまま逃げ出すこともできない。


冬斗のいうとおりにするしか…2人で逃げる望みはないのかもしれない。




「分かった…」



私は急いで周囲に視線を向ける。

何か…何か…!!



「あ…!」