生神さまっ!

けれど、とオーナーさんはため息まじりにつぶやく。




「…いつに間にか、冬夜は痛みから逃げるようになっていた。


自分の代わりに無意識にうちに新たな人格を作り、

痛みを受けている間はその人格に変わるようになっていた。



その人格こそが、



そこの、冬斗と名乗るやつだよ」





自然と冬斗へと目がいく。



…冬斗は、冬夜によって作られた…別の人格…?



…それって、つまり…



「……冬斗は本当は、


存在しない…?」





少し微笑んで見せた冬斗から、目が離せなかった。





「…冬斗は優しいやつなんだよ。

自分の体の本当の主人である冬夜のために、自ら犠牲となってこの時間の間の人格を受け持った。


…そして冬夜は、

冬斗の存在を忘れ、つい最近まで別の人格が自分の中にあるなど知らなかった」





「…けどそれが、知ってしまった…?」




オーナーさんがうなずき、ほほえむ。


その顔は綺麗だけれど、冬斗とは似ていない笑みだった。