生神さまっ!

…気温的な寒さは消えたのに、


冷たい刃物を感じてか…それとも恐怖からか、私の身体は否応なしに震えた。






「君は私たちからしても大切な"スイートルームのお客様"だ。


こんな手荒な真似をしたくなかった。


けど秘密を…たった一端でも知ってしまった今、


君を簡単に帰すことができない」




ごめんね、と笑うオーナーの顔を見上げる。


その笑顔は作り物に見えない。ああ、心から笑っているのか、とどこか冷静な自分がいた。





「…言っておくけれど、私は秘密なんか知らない」




刃物を当てられながらにしては普通の言葉を私は発する。



でもオーナーはもっと高らかに笑うだけだった。





「何を言っているんだ!

この景色を見ただけで、君が秘密を知ってしまったのと同じさ!!」





オーナーは左腕を私の首元にぐっと回すと、空いた右手で冬斗の方を指す。