生神さまっ!

「…今までずっと我慢してきた。


ずっと、ずっと。

もう何年になるかもわからない。



俺が耐えれば耐えるほど、父親の笑顔は増えていった。

家にはお金がくるようになった。


ホテルは大きくなっていった。



…冬夜は、表に出ることが少なくなった」





多分、と続ける冬斗。




「…冬夜は知っているんだ。俺よりも。


まだ幼かった頃、優しかった両親の姿を。


俺はあんまり覚えてないというか知らないけれど、あの頃は母さんもいた。

母さんがいなくなってから…父さんは壊れていった。



そしてある日、俺はうまれた。

一生冬夜の裏でしか生きていなかったはずの、俺が」





冬斗の目がまっすぐに私をとらえるものだから。


逃げるなんて、できなかった。