生神さまっ!

普通、旅行先で出会っただけの人にここまでするだろうか。

私はきっと、おかしい。



非現実で意味不明の現実を受け入れて、拒むこともできるのに拒もうとしていない。




彼らを助けることで…私に得があるとも思えない。


けど、私は…もうここまで来てしまった。

今更引き返すことなんて、できない。





「…教えて、冬斗。

私はなにをすればいいの」




私の言葉が静かな空間に響く。


冬斗は少し目を見開いたかのように見えた。




「…やって、くれるの」


「…限度はあるかもしれないけどね」



私が笑うと、冬斗も笑う。

それと共に鳴る枷の音が、私をやる気にさせた。




「…冬夜を、止めてくれ。

少しの間でいい。



冬夜が表に出たら、なにを使ってでもいいから…


…俺に、戻して」